固定金利が良いか、変動金利が良いか
老後の住まいのための住宅ローン。
滞納リスクを考えたら、月々支払う返済額は、できるだけ低く抑えたい。
滞納すれば優遇金利が取り消され、数百万円も損する羽目になるし、3ヶ月滞納することになると、家そのものを失う危険も高い。
なので出るかどうかも分からないボーナスで、上乗せして返済するボーナス払いも避けた方が良い。
お金の余裕があれば、繰り上げ返済して残債をどんどん減らしていけば良いわけだし。
となると、金利も低金利の変動金利が良いのか?…という話にもなってくるが、こちらは要検討だ。
ここ数年は、金融緩和によって金利が低い状態が続いているが、将来的にどうなるかは、全く不確実だ。
もちろん、このまま低金利が続くという見方もある。
というのも日本政府や自治体が抱える国債の残高は、なんと1,000兆円モノ巨額に達していて、国債の利払い・借り換え費用も、麻生政権時(2008年)に10兆円を超えてしまったからだ。
日本政府の税収は45兆円前後だから、なんと4分の1近くが国債の利払いで消えてしまっている。
つまり金利上昇は国債の利払い・借り換え費用を、どんどん引き上げて財政破綻を招きかねないので、政府としては金利の上昇は抑えないといけない。
なにしろ金利が1%が上昇すると、国債の利払いが将来的に10兆円増えるからね。
ただしこれが理由で、ずっと低金利が続くかどうかは不明で、インフレ率が3%とか5%になれば、金利の上昇も考えられる。
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ミックスローン 固定金利と変動金利のミックス
固定金利が良いか、変動金利が良いか。
固定金利型の住宅ローンとは、住宅ローンを支払い終わるまで、ずっと利率が変わらないというローンだ。
一方の変動金利型の住宅ローンとは、毎年2回、標準金利が改訂され、何年かごとに支払総額と毎月の返済額が再計算が行われるローンだ。
このほかにも、最初の数年間だけ固定金利で、その後に変動金利になるという風なプランもあるが、これは変動金利型ローンの変形・バリエーションだ。
さて、変動金利型ローンと、固定金利型ローンでは、どちらが得か?というと、これはもう一概には言えない。
日本の現状を考えると、低金利はおそらく、あと10年くらいは続きそうだから、金銭的に変動金利の方が支払総額は少ないだろう。
ただし、老後の住まい探しに関しては、「どちらが得か?」という視点で見てはいけないだろう。
老後の住まい探しであるから、とにかくリスクを回避して、確実に住まいを手に入れなければならいからだ。
つまり「ローンを払いながら生活できるか?」という観点から考えないと、残り少ない人生がつまらない物になる。
50代以上でローンを借りると、返済期間を延長する余地がないので、金利が上がると手詰まりにもなりかねない。
そうなると、月々の返済額が跳ね上がる可能性のある、変動型ローンは将来の見通しができないし、現在の1%未満という超低金利が、10年後にさらに進むとは考えにくいから、固定金利で優遇金利を受け続けるのが一番確実だろう。
しかしどうしても変動金利の金利が魅力的に見えるなら、ミックスローンというタイプの金利を提供しているローンもある。
ミックスローンというのは、借入金の半分を固定金利で融資し、残りの半分を変動金利で融資するという、混合タイプだ。
ミックスローンは、金利が低い場合は、固定金利よりも金利が安目で、変動金利型よりもリスクが低くなる。
固定金利と変動金利の割合が選べるローンもあり、「ミックスローン」で検索すると、色々出てくる。