プレキャスト・コンクリート 工場で作る鉄筋コンクリート
一口に住宅と言っても、いろんな工法がある。
木造住宅なら
- 在来工法
- 2×4(ツーバイフォー)工法
- 鉄骨造り(軽量鉄骨、重量鉄骨)
- 鉄筋コンクリート(RC、PC造)
- ラーメン構造(柱と梁で建てる)
- 壁式構造(壁を組み合わせて建てる)
木造の在来工法とは、寺や神社のように、木製の柱と梁を組み合わせた建物で、この2分類では、ラーメン構造に近い。
一方、ツーバイフォー工法とは、あらかじめ工場で作った壁を、現場に持ち込んで組み立てて造る。
壁を組み立てて作るので、壁式構造と言う風に呼ばれる。
鉄筋コンクリートで造られる建物にも、ラーメン構造のものと壁式構造の建物があって、工期の長い現場打ちコンクリートはラーメン構造。
一方、工場で作られるプレキャスト・コンクリートは、主に壁式構造の建物に使われる。
現場打ちコンクリートは水分量の調節が難しく、コンクリートを固める養生作業も難しいので、職人・技術者の腕の差が出やすいコンクリートだ。
一方、プレキャストコンクリートは、工場で作られるコンクリートで、品質が安定しているため、比較的信頼ができるコンクリートだ。
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プレキャスト工法 組み立て動画
プレキャストコンクリートは、工場で作る鉄筋コンクリートで、高品質かつ高強度のコンクリートだ。
プレキャストコンクリートの特徴は、工場で作るために品質が一定で、あまり天候に左右されずに造れると言うことだ。
建築現場で生コンクリートを打つと、1階ごとにコンクリートが固まるまで、2週間くらい養生期間を取って待たねばならない。
しかしプレキャスト工法だと、工場で十分に乾かした上、建築現場に運んで組み立てるだけなので、大幅に工期が短縮できる利点がある。
現場打ちコンクリートだと、1階造るのに2~3週間は最低必要だが、プレキャスト工法なら組み立てるだけだから、1階造るのに1~3日程度で造ることができる。
プレキャスト工法の建物は、阪神・淡路大震災でも、殆ど壊れなかったと言うくらい地震に強く頼もしい。
ただしコンクリートの輸送費用がかさむため、工場から離れた場所では高くつく。
またマッチ箱みたいな、よく見るありふれた建物になりがちで、壁で支えているため、大きな窓などは造りにくい。
また壁式構造では壁で建物を支えているので、リフォームしたくなっても壁を壊すことができないのも短所だろう。
PC(プレキャスト鉄筋コンクリート)工法 組み立て動画
賃貸物件として不動産を買う場合は、比較的自由にリフォームができるラーメン構造の方が良いという。
ラーメン構造は、柱と梁で建物を支えているので、壁を壊してリフォームすることが可能だが、壁式構造ではそれをすると強度がなくなるからできないのだ。
でもまあ、これくらい一部屋を大きく取ってあれば、充分だろうけどね。