物件選びは、結婚相手を選ぶようなモノ
老後の住まい探し、物件の選び編。
住宅購入は、購入も大変だが、そのあとの生活の方がもっと大事だ。
住宅を買う段階では興奮しているので部屋の広さとか美しさなど、良い面ばかりに目を向けるようになる。
ところが実際に住み始めると、今度は悪い面ばかり目につくようになる。
その結果、高い買い物をしたあげくに、様々な問題にぶち当たって、泣く泣く引っ越さねばならないと言うことも起こる。
住宅選びは、言ってみれば結婚みたいなもんだ。
結婚も、結婚する前は幸せな生活が当たり前のように始まると思っているが、実際に結婚して時間がたつと、お互いに嫌なところが我慢できなくなって、別居や離婚にまで発展する。
住宅購入も、購入して入居するまでは、それからバラ色の生活でも始まるんじゃないかと、ワクワクしたりドキドキしているもんだが、実際に入居して暮らし始めると、後から後から不満が出てきたりする。
そうして「こんなはずじゃなかった!」と思っても、入居して大して時間がたたないうちに、新しい住まい探しを始めないといけない羽目になったりする。
なので住宅を選ぶ際には、その後の生活をイメージして、それが許容可能かどうかを考えて選ばないといけない。
そしてもちろん住宅自体に欠陥がないか、欠陥住宅をつかまないことがまず第一だ。
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欠陥住宅はなぜできる?
欠陥住宅とは、建築基準法などの規定どおり建てられておらず、安全性・快適性・使用性などの観点から、通常の居住に支障を来たす住宅のことだ。
簡単に言うと「安心して住めない」、「快適に暮らせない」ということだね。
欠陥住宅ができる背景には、日本の行政機関が建築途中に、ほとんど検査を行わないせいだ。
民主主義国アメリカの場合は、建築許可が下りる前に、図面の段階でまず何度も審査が行われる。
また審査が通って建築が始まった後も、建築の途中で何回も市の検査が入って、図面通り建築が行われているかが検査され、検査に合格しないと次の行程には入れない。
つまりアメリカでは、設計図の段階で検査があり、建築途中で設計図通りに建てられているか検査されるため、住宅は長持ちするし、価値もなかなか落ちないわけである。
一方日本にも「建築確認」という制度があって、行政による検査というのはあるのだが、これは100平方メートル以上ある建物で、学校とか劇場とか、病院とかスーパーなどの、大きな建物に関してのみ行われる。
しかし一般のマンションや一戸建て住宅に関しては、建築途中での検査は滅多に行われないため、欠陥住宅がどんどん建てられているのが現状だ。
最近は、耐震偽装問題などがあったため、建築確認も厳しくなっていると聞くが、建築行程ごとの検査が行われていない場合、どこまで欠陥住宅の発生を抑えられるかは疑問だ。
日本のこういう事情を踏まえた上で、欠陥住宅をつかまないようにしないといけない。