バリアフリー化 和室より洋室
中古住宅のリフォームは、バリアフリー化も考える必要がある。
バリアフリー化とは、高齢者や身体障害者が生活するのに困らない住まいにすることだ。
具体的に言うと、部屋の間の段差を無くしたり、階段の代わりにスロープをつけたり、階段や風呂場などに手すりをつけたりする。
扉も折りたたみドアや引き戸(スライド・ドア)にしたり、車いすが通れるように玄関や部屋の出入り口も広くする。
ここまでするには、かなりのリフォーム費用がかかるが、階段やスロープ、風呂やトイレに頑丈な手すりをつけるくらいなら、大した費用にもならない。
手すりがあるだけで、相当助かるもんだし。
さらに和室を洋室に替えるリフォームも、バリアフリーの一環として行われる。
というのも歳をとると、足腰が弱りバランス感覚も怪しくなる。
そして部屋の間の段差や畳の縁などでつまづいて、転倒してケガしたりする。
足首や股関節まわりの腱が硬くなってしまって、衝撃をうまく去(い)なせなくなるのだ。
さらにボロボロと飲み物や食べ物をこぼすと、畳がどんどん汚れてしまう。
和室の場合、こういう汚れが畳にしみこみ、ダニの繁殖やカビの原因になったりする。
洋室であれば、カーペットを定期的に替えて洗えば良いが、畳の場合はなかなかそうも行かないから、汚れる一方になってしまう。
因みにリフォーム費用としては、こんな感じになる。
- トイレの便器交換(和式から洋式)…約20万円+便器の価格
- トイレ・洗面台の交換…約50万円
- 浴槽の交換…約20万円+浴槽の価格(給湯器は別)
- 和室から洋室へのリフォーム…約80万円(押し入れ・天袋も撤去)
- マンション内装リフォーム…約120万円
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和室を洋室に替えるのは、簡単。
和室を洋室に替えるには、畳をはがしてフローリングにする。
具体的な手順としては、
- 畳をはがして処分する
- 根太(ねだ)の強化
- 下地(段差)調整・断熱材挿入
- 床材でフローリングを敷く
と言う工程になる。
これは畳をフローリングに替える部分で、このリフォームは、一室あたり20万円弱で済む。
というのもリフォームに使う建材は床材だけなので、ヒノキなどの高級な無垢材を使わなければ、意外に安くリフォームできるのだ。
壁や天井も洋室風に替えたり、フスマや押し入れを全部リフォームする場合は、リフォーム費用が嵩んで、100万近くかかることもあるが、これは完全な洋室化の場合。
和室を完全に洋室にする場合は、鴨居などの出っ張りを消すために、古い壁の上に木の格子を入れた上で板などを張り、その上にクロスを貼るという作業をする。
一方、フスマがハマっている鴨居や敷居、壁はそのままで良い場合は、フスマ1枚あたり1~2万円くらいで木製の引き戸に替えることもできる。
フスマの敷居をそのまま使える洋室引き戸や、片側が洋室扉・片側がフスマという折衷扉もあって、これを使えば簡易的に洋室風にリフォームができてしまうのだ。