畳を敷いていないところは、断熱性とクッション性が必要
老後のための住まい選び。
台所や洗面所などの水回りで忘れがちなのが床の材質だ。
台所や洗面所は水を扱う場所だから、畳や絨毯などはもちろん敷かれず、フローリング(板張り)になっていることが多い。
ところがフローリングというのは、断熱性能が低くて冷たいし、弾力性も遮音性も低いので、足腰に悪く音もうるさいのだ。
そのため近年、人気が出てきた床材が、水に強いコルクタイルやコルクフローリングだ。
コルクというのはワインの栓に使われている材料であるが、断熱性があり、弾力性もあり、水にも強い。
このコルクはコルク樫という木の樹皮をはいで、細かく砕いたものを圧縮過熱して成形するのだが、文房具店や100円ショップなどでも売っているコルクボードを床材用に加工したモノをイメージすれば良い。
コルク床は足が滑りにくく、転んでもケガしにくいので、幼稚園などの床にもよく使われているくらいで、台所や洗面所などの水回りをコルク床にすると、柔らかいし暖かみがあるので、かなり快適になる。
コルク床は水をはじくので、ぬれてもしみこまないし、表面を強化加工されたコルク床は傷みにくい。
コルクは堅いので、ダニなどのエサにもなりにくいし、シロアリにも強いので、かなり優秀な床材だ。
メンテナンスも年に1~2度、ワックスを掛けるだけで良い。
ただ問題は、コルク床や光に弱くて変色しやすく、足の裏の皮脂などで汚れやすいことだ。
また柔らかい床材のため、角からめくれやすい。
そして変色したり、めくれたら、張り替えるしかないのも、コルク床材の短所だ。
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床材の色々
台所や洗面所などの水回りには、コルク床がとても良いという。
コルク床は水をはじくし、弾力があって足腰に優しい。
断熱性も高くて暖かいので、台所仕事の負担も軽くできる。
ただしコルク床の施工は高くつく。
なので普通の板張りのフローリングの上に、コルクタイルをテープで貼っても良い。
またコルクは日光で変色したり、足の裏の汚れで黒くなったりしやすいので、定期的に張り替えることも覚悟しておくべきだろう。
さて、一般的に床材として使われるのは他に、
- 単層フローリング(無垢材)
- 複合フローリング(合板)
- クッションフロア(ビニール材)
単層フローリングとは、木材をそのまま使った床材、複合フローリングとは、数種類の木材を組み合わせた合板床材で、クッションフロアとは住宅用のビニールシート床材だ。
価格だけで比較すると、クッションフロアが一番安く、単層フローリング(無垢材)が一番高い。
因みにリフォーム費用の計算に使う「積算資料」を参考にしてみると、1平方メートルあたりの材料費は、
- クッションフロア 数千円程度。
- 複合フローリング(合板) 5,000円から12,000円程度、
- コルク床材 6,000円から15,000円程度。
材木を切り出して使うので、節目があると安いし、節目がなく木目がきれいな床材は高くなる。